中倉あすなろ会
中倉地区は山口県岩国市由宇町に位置し過去には50世帯を超える「平家ゆかりの里山」集落でした。
高度成長による人口流出によって空き家は増え、地域の担い手は減少し今では12世帯が暮らしています。
美しかった里山の環境は失われつつあり、鳥獣被害も悩みの種。このままでは集落が消滅するのを待つばかり、しかし残った住民は比較的若手でした。
負担の大きい仕事も分け合えば住み良い地域になると話し合いの場を作り、2014年に中倉あすなろ会を結成し、仲よく暮らす「なかくら」を目指し、耕作放棄地対策や支障木の伐採など地区住民で地域の環境整備活動を行っています。
なかくら里山再生プロジェクトの取り組み
里山に住む私たちの日常の中にある“あたりまえ“を見つめなおし、今ある里山の資源で担い手不足、耕作放棄地、山林荒廃、景観悪化、有害鳥獣被害等の地域課題に対し、様々な取り組みを開発しています。
耕作放棄地を活用したそばづくり、収穫イベントや国際交流のそば打ち体験、支障木の伐採木を活かした薪づくり、薪の販売など様々な活動を通して、地区内外の交流機会の創出や活動資金の確保、地域のつながりを強め、孤立防止や景観の保全等のさまざまな成果を生み出しています。
できることとできないことを整理し、不得意なことはそれを得意とする組織や個人とwin-winの関係を構築し、新たなネットワークを拡大してきました。
里山の資源を活かした人と人の繋がりが、中倉と地域の人たちの未来を元気にしています。
令和3年4月 中 倉 あ す な ろ 会 会 長 竹 植 和 江
なかくら里山再生PJ リーダー 中 部 俊 之